この記事の要点

  • 2026年9月2日、令和8年度診療報酬改定の疑義解釈資料(その12)が保険局医療課の事務連絡として発出された
  • がん患者リハビリテーションで再入院時等にリハビリテーション総合計画評価料1を再算定する場合は「2回目以降の場合」で算定する
  • 「離床を伴わないリハビリテーション」の記載はレセプト摘要欄が毎月、診療録は状態変化時随時+最低月1回と頻度が明確化された

厚生労働省保険局医療課は2026年(令和8年)9月2日、令和8年度診療報酬改定に関する「疑義解釈資料の送付について(その12)」を地方厚生局等宛ての事務連絡として発出しました。令和8年度改定は令和8年6月1日から実施されており、3月23日の「その1」以降、疑義解釈は今回で12回目。医科・看護職員処遇改善評価料等・調剤・訪問看護の別添4本立てで、医科分にはリハビリテーション関連の問答が3問含まれています。

事実の整理——リハ関連の3つの問答

①リハビリテーション総合計画評価料(問11)。疾患別リハビリテーション料では、新たな疾患の発症や再発・急性増悪等で起算日が再設定され、改めてリハビリテーション総合実施計画書を作成・評価した場合には「初回の場合」を算定するとされていました(その1・問42)。今回は、がん患者リハビリテーション料について、同一医療機関で再入院時や手術後等にリハビリテーション総合計画評価料1を再度算定する場合の扱いが問われ、回答は「一連のがん治療を行っている期間において、再度算定する場合は『2回目以降の場合』として算定する」。疾患別リハとがんリハで扱いが異なることが明示された形です。

②がん患者リハビリテーション料(問12)。「H007-2」がん患者リハビリテーション料はリハビリテーション総合計画評価料1の算定が要件ですが、一連のがん治療に係る再入院時や手術後等に評価料1を再度算定し直す必要があるかという問いに対し、回答は「同一医療機関において、リハビリテーション総合計画評価料1を一度算定していれば、当該要件を満たす」。再入院のたびに要件充足を疑う必要はないことになります。

③離床を伴わずに実施するリハビリテーション(問13)。心大血管疾患リハビリテーション料の注8等に規定される「離床を伴わずに実施するリハビリテーション」では、ベッド上からの移動が困難な医学的理由・長時間のリハビリテーションが必要な理由・訓練内容を診療録およびレセプト摘要欄に記載することとされていますが、その頻度が「毎日なのか」は現場で判断が割れていました。回答は、レセプト摘要欄への記載は毎月行い、診療録への記載は状態に変化が生じた際に随時、変化がない場合でも少なくとも月1回行うこと、というものです。

現場への意味——「毎日書く」運用からの解放と算定根拠の整理

問13の明確化は、回復期・急性期を問わず、記録業務の設計に直接影響します。「記載頻度が不明だから毎日書いておく」という保守的な運用をしていた施設は、月次サイクル+状態変化時の随時記載へ整理できる可能性があります。一方で、「月1回書けばよい」と単純化するのも危険で、状態変化時の随時記載が前提であることは変わりません。がんリハの2問は、再入院を繰り返す患者の算定根拠を遡って確認する際の判断材料になります。①と②はセットで読むと「評価料1の要件は一度の算定で満たすが、再度算定するなら2回目以降の区分」という整理になり、レセプト点検の観点でも整合が取りやすくなりました。

本記事は事務連絡の一部を紹介したものです。実際の算定・届出にあたっては、告示・留意事項通知・疑義解釈の原文を必ず確認し、地方厚生局への確認も含めて自施設の運用を判断してください。

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